占いを仕事にしたい。
そんな夢を抱くあなたは、きっと
「人の役に立ちたい」
「困っている人を助けたい」
という優しい気持ちを持っているのではないでしょうか。
でも、占いを続けていく中で、必ずと言っていいほど出会うのが
「占いにハマりすぎる相談者さん」です。
この記事では、私自身の体験も交えながら、
「占い師として知っておくべき、占い依存のリスク」についてお話しします。
優しいあなただからこそ、きっと葛藤する場面もあるかもしれません。
あなたがこれから“心を守れる占い師”になるためのヒントになれば嬉しいです。
相談者は占いにハマっていることが少なくない
占い師として日々多くの方々と向き合う中で、私はある共通の傾向に気づかされます。
それは、「占いが好き」というレベルを超えて、
いつの間にか依存的な状態に陥ってしまう相談者さんが少なくないということです。
なぜ、人は占いにハマりすぎてしまうのでしょうか?
このような占い依存の心理的背景を理解することは、
相談者さんの心に寄り添い、健全な利用へと導くうえで、
占い師にとってとても大切な視点です。
本章では、「占いにハマりすぎる原因」について具体例を交えながら解説していきます。
なんでも占いに頼ってしまう
一度占いに安心感を覚えると、
「これも占いで決めよう」
「また占いに聞いてみよう」と、
日常のあらゆる選択を占いに委ねてしまう人がいます。
特に多いのは、恋愛や人間関係の悩みを抱える方。
「今日連絡してもいいですか?」
「このLINEの返事はどうしたらいいですか?」
そんな“占い頼みのループ”に陥ることも珍しくありません。
そして、もし鑑定結果に満足できなければ、
他の占い師に依頼し、答え合わせのループに入ってしまうこともあります。
占いが心のよりどころになってしまっている
「占いの結果がこうだったから、大丈夫」
「占い師さんが勧めてくれたから、これで正解なんだ」
このように、占いなしでは生活がままならなくなるケースもあります。
もちろん、占いは心の支えにもなりますし、迷った時のヒントにもなります。
でも、自分で選択する力を失ってしまっては、本末転倒ですよね。
こうしたお客様の心理を深く理解し、寄り添うこと。
それが、健全な占い師としての第一歩となるでしょう。
占いのお客様によくある落とし穴
占いは本来、人生をより良くするための“ヒント”であるべきもの。
しかし、使い方を間違えると、かえって不安や迷いを深めてしまうことになりかねません。
他責思考に偏ってしまう
「この前の鑑定結果がこうだったのに、うまくいかなかった」
「占い師の言う通りにしたのに、失敗した」
こんなふうに、結果を占い師のせいにするお客様もいます。
占いに“答え”を求めすぎると、自分の行動責任を放棄してしまうのです。
占いに依存してしまう
小さな成功体験が積み重なると、
「占いを頼ればなんとかなる」という依存体質になってしまうことがあります。
例えば、
「この日に告白したらうまくいった!」
「占いの通りに動いたら、仕事で褒められた!」
こうした体験が「占いがなければ動けない」状態を作り出してしまいます。
成長機会を逸してしまう
占いに頼りすぎると、自分で考え、行動する力がどんどん奪われてしまいます。
結果、本来自分が得るはずだった成長のチャンスを逃してしまうのです。
金銭的負担が大きい
そして、当然ながらお金の問題も発生します。
占いに頼る頻度が増えるほど、出費はかさみ、生活が苦しくなる方も多いのです。
占いを「盲信する」のではなく、「活用する」視点を持てるよう導くことが重要です。
だからこそ、お客様をこれらの落とし穴から守り、占いを『盲信する』のではなく
『活用する』視点へと導くことが、私たち占い師の重要な役割なのです。
占いジプシーの注意点
「占いジプシー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これは、一つの占いの結果に納得がいかず、次から次へと異なる占い師を渡り歩く状態を指します。
それだけお客様が強い不安や迷いを抱えている証でもあり、決して他人事ではありません。
とはいえ私たち占い師もまた、どれだけ真剣に向き合っても、
「どうせやらないんだろうな…」と感じる瞬間があります。
せっかく心を尽くして伝えても、行動に移されず、また別の占いで“答え合わせ”されてしまう。
そんな徒労感や無力感が積み重なると、
本来のやりがいや喜びを見失ってしまうことすらあるのです。
答え合わせの無限ループに陥る
満足できる答えが得られるまで、次々に占い師を渡り歩く現象は、
お客様の心を決して満たしません。
どれだけ鑑定を受けても、根本的な不安が解消されない状態が続いてしまうのです。
精神的な疲弊と依存の強化
「どの占いが正しいの?」
「私の未来はどうなるの?」
そうやって、どんどん不安が強まり、精神的に疲れてしまうケースも。
占いに頼るほど、自己判断力はどんどん低下していきます。
金銭的な損失が積み重なる
当然、利用頻度が増えれば増えるほど、金銭的負担も雪だるま式に。
生活を圧迫し、占いに依存するほど苦しくなるという悪循環に陥ります。
お客様を占いジプシーにさせないために、私たち占い師が適切なサポートを提供すること。
これが、“心を守れる占い師”としてお客様に信頼される大きな一歩となるでしょう。
占いジプシーから「卒業」するには
ここまで読んで「怖いな」と思った方もいるかもしれません。
でも、大丈夫。
占い師のあなたの対応次第で、相談者の未来は大きく変わります。
過度に不安を与えない
まず大切なのは、「占いはあくまでも人生の補助機能」という考え方を伝えること。
不安を煽るような鑑定は、一時的に依存心を高めてしまうリスクがあります。
占い師としては、安心感を与えながら、前向きな視点を促すことを意識しましょう。
占いを行動指針にさせない
占いは「行動のヒント」であって、答えそのものではありません。
あなたの言葉ひとつで、相談者が自分の人生を選択する力を取り戻すきっかけになります。
占いに頼るべきことを定義づけさせる
占いを活用するなら、「この場面ではOK」というルールづくりが大切です。
たとえば、AとBの選択肢でどうしても迷ったとき。
どちらもメリット・デメリットがあって悩んでいる場合に、
「占いを参考にしつつ、家族と再度話し合って決める」という形なら、
冷静な判断につながりやすいでしょう。
お客様が占いジプシーから卒業し、自立した人生を歩めるようサポートすること。
それはきっと、あなたが占い師として感じる、かけがえのない喜びになるはずです。
まとめ
占い師は、ただ未来を伝えるだけではありません。
相談者の心に寄り添いながら、自立をサポートする伴走者のような存在です。
占いは、人生にヒントや勇気を与えてくれる素晴らしいツールですが、
大切なのは、占いとの“バランス”と“向き合い方”を意識することです。
あなたが「心を守れる占い師」として一歩を踏み出せるよう、
この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。